未来のために1社1人ずつ雇用創出を

2011年5月12日更新


2011年4月16日
東奥日報 : 『あおもり経済散歩道』 掲載

●まずは震災のお見舞いを申し上げます。今後も、二次被害的な影響は避けられませんが、「明けない夜はない」と言います。そのプロセスを「神様はちゃんと見ている」と信じて、前を向いていきましょう。

●さて、青森は能力が高い人材も低コストで採用できるのに、企業の雇用意欲はなかなか向上しません。東京の企業は高いコストで人を採用し、時間をかけて戦力化して収益も確保しています。人口規模が同レベルの山口県では、新卒を毎年継続的に採用する企業が500社はあります。青森はせいぜい30社です。青森の経営者は『即戦力』『とにかく優秀な人』を求めがちですが、『自社に適した人材』を採用し定着させ戦力化することができる企業だけが、これからの時代に勝ち残れます。そして、雇用なき地域経済の発展はありません。

●現実の経営環境は厳しいですし、働く側にも問題がもちろんあります。処遇や条件だけで働く場を探し、結局就職しない人がたくさんいます。就職しても簡単に辞める人もとても多いです。自分で動かなくても誰かが助けてくれると思っているかのようです。

●日本は既に労働者の過半数が「非正規」です。私達は消費者としてはコンビニやネットで買い物をし、中国産の商品を愛用し、ファミレスで食事をするなど≪正社員を雇用しづらい社会≫を作りながら、自身だけは安定した雇用条件を求める矛盾した行動をしています。

●今後は人口減少という経済のマイナス要素が加速します。県内企業は既に持つポテンシャルを活かし、身の丈に合った経営をしながら、1社1人ずつの雇用を創出していくことが、青森県の未来のために必要です。そのためには、企業も求職者も親も学校も行政も、既存の考え方を変えなくてはならないでしょう。

●次回以降、事例紹介を織り交ぜて、働く人と県内企業への応援コラムをお届けします。

【NPO法人プラットフォームあおもり理事長米田大吉】