新しい道を切り拓く/「強み」を把握し活かそう

2011年5月22日更新


東奥日報5月21日付け「あおもり経済散歩道」掲載

●若い頃何度かフルマラソンを走りました。途中、本当に苦しくて立ち止まりたくなる時は、知らない誰かが遠くで叫ぶ「ガンバレ~」という声にですら、勇気づけられた記憶があります。震災の影響はまだ続きますし、私は遠くから叫ぶことしかできませんが、みんなで一緒に、立ち止まらずにいきましょう。

●さて、現状を打破するためには、新しい道を模索することも必要です。成功の反対は失敗ではない、成功の反対はなにもしない態度だ、と言います。でも、やみくもに新しいものに手を出しても、もちろんうまくいきません。『自社の強み』をきちんと把握し、それを大切にした上で、溢れ返る情報の中から、その『強み』に合った情報だけを拾い上げる、合わない情報は捨てる勇気が、新しい道を切り拓くためには必要です。

●冷静に考えると、一番儲かっている商品やサービスは、実は「新」ではなく「定番」のはずです。「定番」には、その企業の『強み』が凝縮されているのだから、ある意味当然だとも言えます。でも、私がお会いする県内中小企業の経営者の中には、そのことに気づいていない方も結構いらっしゃいます。仮に『自社の強み』探しにコツがあるとすれば、

【頼らない】=補助金や助成金にいつまでも頼らない、権威や行政や過去の栄光に盲目的に頼らない。

【評論家にならない】=他人や環境や時代のせいにしない。

【逃げ道を作らない】=この『強み』で生きていく、と覚悟する。  この3つだと思います。

●経営者は社員に『自分の強み』があることを求めるのだから、経営者も『自社の強み』を把握できなくてはいけないと思います。『強み』は、いつかどこからかやってくるのではなく、もうすでにお持ちなのだから、要は気がつくかどうかだけです。

●次回は『自社の強み』を上手に活かし、新規事業参入に成功した県内企業の例を紹介します。