『正解は1つじゃない』

2012年11月14日更新


東奥日報 6月9日版掲載原稿 「あおもり経済未知しるべ」

●新入社員諸君、職場には慣れましたか?皆さんはもちろん大変だろうし、もう辞めたくなってる人もいるかもしれないけれど、働いてもらう側の上司や先輩や社長も、それなりに結構大変なんですよ。今日はそんな話を少し。

●学校のテストには正解がちゃんとあるから、新入社員の皆さんは与えられた仕事にも「必ず正解があって、それは1つに決まっている」と思いこんでいませんか?でもね、学校というとても変わった場所では正解は1つなんだけど、社会にはそもそも正解なんかないものや、いくつもの正解もどきが存在することがよくあるんです。自分ではちゃんとやっているつもりなのに先輩からお小言を頂戴したり、先輩によって場面によって言われることが違って混乱するのは、そのためです。あなたの正解がみんなの正解とは限らないし、そもそも正解は1つじゃないから、学校みたいにうまくいかないんですよ。でも、だから面白い。

●新入社員の皆さんは、何をやらせても先輩よりヘタクソですよね。人はほめて育てるのがいいとわかっているし、皆さんは学校では叱られた経験がないことも知っているけど、ヘタクソなんだから職場で叱られても当り前です。皆さんはお金をもらっている以上、もうプロなんだから。新入社員ならヘタクソは当然だけど、せめて「やったことないからできない」とか、「メイッパイです」なんて泣き言を言わず、いま持ってる力を出し惜しみしないで、明るく元気にいこうよ。

●会社は皆さんを正社員で雇うと、普通はクビにすることはできないから、県内企業でも定年まで勤めると、一人当たり2億円は人件費がかかるんです。つまり、あなたに2億円払うんですよ。社長は自分でやれば上手にできることを、わざわざお金を払ってヘタクソにやらせているんだから、少しは同情してあげてください。でも、口先のお礼はいらないんです。プロなんだから実績で返せばいい。あとね、辞めたくなっても、最低3年以上は我慢しようよ。それは会社のためというより、必ずあなたの糧になるから。正解は1つじゃないし、何年か経ったり経験を積んだりすると、あなたの正解が変わることだってあるんだから。