就職に「共通一次」

2013年10月21日更新


東奥日報コラム「あおもり経済未知しるべ」(第25回)

●県内中小企業の若手人材確保・定着策として、あおもりジョブフィット事業では「あおもり就職センター試験」を実施します。ご存じのとおり、日本の420万社を超える企業の99.7%以上は「名もない」中小企業なのに、こと就職活動となると、本人のみならず親までも「自分が知らない中小企業なんて就職先にふさわしくない」と考えがちです。青森の地域だけでなく日本全体の経済を支える中小企業にとって、最大の経営資源が人材であることは疑う余地がないので、この傾向が安易に強まってしまうことに、私たちは危機感を感じています。

●中小企業がそれぞれの企業の求める若手人材を集めきれない原因は「目先の経営課題処理を優先し早めの求人公開ができない・人材育成より即戦力の中途人材を安易に活用する風土がある・採用にヒトもカネもかけられない現実がある・毎年継続的に採用できないので、人材育成のノウハウが身につきにくい・そもそも自社に合った人材像が把握しきれていない」など、企業側にも少なからぬ原因があります。一方、青森に住む若者にとって、現実的な就職先の90%以上は中小企業であるにもかかわらず、その研究や理解ができているとは言い難いのも事実です。「中小はすぐつぶれるんじゃないか・福利厚生とか就業規則とか整備できていないよね・すぐ辞める人が多い・給料が不当に低い」といった根拠の薄いマイナスイメージが隠せません。

●この事業ではそういう双方の想いに対して、中小企業がタバになって魅力を発信できるシステムと、ミスマッチの少ない就活を支援できるプログラムを作り、「いくら正解や知識を学校や机上で理解しても、社会で活躍するホントの知恵にはならないこと・実社会で通用する社会人力は、多くの人たちとの切磋琢磨の経験を積み重ねる中でしか育てることができないこと・学校の成績や数値で判断する人間の能力が、中小企業にとって最重要要件ではないだろうということ・たとえ会社内には同期がいなくても、地域にたくさんのセンター試験同期がいることが、人材の定着に寄与するであろうこと」を、大学や連携機関と協力して、多くの学生や企業に伝えていきたいと考えています。