「そもそも」の再確認

2014年6月10日更新


東奥日報コラム「あおもり経済未知しるべ」(第29回)

●早いもので、このようなコラムを書かせていただくようになってから丸3年が過ぎようとしています。そもそも、私は大学の筆者の先生方と違い、専門的でアカデミックな文章を書くことができないので、自分が実際に体験したことや感じたことを、できるだけ多くの人にわかりやすく伝えることを心がけてきました。きっとそれが私の能力に見合ったスタイルでもあるのだと信じています。新年度も引き続きよろしくお願いいたします。

●実は、私達のNPO法人もこの3月24日で設立から丸3年が経過します。この間私達は、若者のキャリア形成支援事業に加えて、首都圏での県産品販売事業や企業の経営支援事業を、同時並行で継続的に実施してきました。一見畑の違う3つの事業に取り組んできたのは、県内の若者の雇用環境改善のためには、若者だけに努力を強いるのではなく、県内企業の雇用意欲を支える「儲かる仕組みづくり」を支援し、一社に一人ずつでも若者の雇用をつくってもらえるようにすることが、そもそもこの青森県には必要だと考えていたからです。

●春は卒業や入学などのイベントが多く、新しい環境の中で自分の「そもそも」を再確認する機会が多い季節だと思います。かつてのように、誰かがちゃんと道しるべを用意してくれて、誰にでも公平に機会があり、ある程度ゴールも保証されていた時代はとうに過ぎ去って、自分で「そもそも」からを設定し、走っていく方向やスピードまでも、自分自身で決めなくてはいけない時代になっていると思います。だからこそ若い彼らに対しては、たとえ今は不安で先が見えなくても「明けない夜はない」ことを、失敗しても挑戦し続けていればその姿を「神さまはちゃんと見ている」ことを、これからもしつこく伝え続けたいと思います。

●もうすぐ始まる新年度では、私達は気持ちを新たに、そもそも私達が一番得意だと考えていた若者に対するキャリア形成支援事業に、より集中して取り組んでいくことにしています。これからの時代の若者の育ちには、地域全体が一緒に取り組んでいくことが不可欠です。県内各層の皆さまのお力添えを、これからもよろしくお願いいたします。