【終了】若手人材の戦力化こそがカギ

2014年9月29日更新


東奥日報コラム「あおもり未知しるべ」(第34回)

●国が掲げる「地方創生」をちょっと深読みすると「その地方独自の創意工夫を国はサポートするけれど、東京や他の先進地域と同じにしれくれなきゃいやだ、なんてもう言わないでくれ」という意味がありそうですし「自ら創意工夫できない地方のことは、予算も支援も後回しになるよ」という意味もあるのかな、と思います。

●日本経済が成長し、国が地方の要望をある程度実現できた時代には、多くの地方は国の方針をそのまま受入れることを当然のように選択してきたと思いますし、それが唯一の最善の選択肢だったのだと思います。そのことの是非はともかく、なにかに依存し無条件で受け入れ続けることに慣れてしまうと、仮に元々はどんなに優秀な組織や人材であったとしても、創意工夫の能力が退化して思考停止状態になってしまうことがとても大きな問題です。一度思考停止状態に慣れてしまったら、いきなり「地方創生時代だから工夫しろ」と言われても、どうしたらいいのかわからなくなるのがホンネではないでしょうか。

●そもそも地域の課題解決には、そこで暮らし続ける人が、20年後30年後を見据えた長期的なビジョンを合意形成し、息の長い地道な取り組みをしていくことが不可欠です。つまり、青森県をホンキで「創生」しようとするなら、それを継続的に担い続ける若い地域人材を戦略的に戦力化していかなくてはならない、とも言えます。ただ、創意工夫して課題に対応していく能力や、難しい局面に挑戦していくハートは、実践の場を積み重ねて、時間をかけて育てていくしかありません。次の世代を担う若者たちの力を信じ、少しだけ高いハードルと挑戦できるステージを継続的に準備してあげることが、私達の義務でもあると思います。地方創生の号令を待つまでもなく、危機感の強い地方の中には、限られた条件の中で、それこそ創意工夫の実践を積み重ねている人たちが全国にはたくさんいます。30年後の青森県の姿は、現時点での創意工夫だけでなく、これから創意工夫の志を維持発展できる地域の若手人材を粘り強く育成し続け、戦力化していけるかどうかにかかっていると思っています。