シャカイジンへの道-41【求人に社長の熱意を】

青森労働局が主催する今春卒業生向けの企業面接会が、28日に青森市で開催され、県内外の70社を超す企業が参加します。

卒業まであと1カ月ほどになった段階ですので、進路が決まっていない学生にとっては救いの手になるでしょうが、定員を上回る企業が集まったのは、採用する側にとっては大変厳しい状況にあることの裏返し。「内定辞退者が大量に出て追加募集した」「募集し続けても全く応募がない」など、各企業からはため息が聞こえてきます。

こういう時代になると、採用手法に何か特別なウルトラCがないか、と考えたくなるものですが、残念ながらそんなものはありません。加えて、学生や若者の数は急激に減り続けますので、現時点で新卒採用ができない企業は、ますます採用しにくい環境になりそうです。

中小企業の場合は、全国どこでも新卒の採用に苦戦しているのですが、そんな中でも定員数を確保できている企業に共通しているのは、社長が個性的で熱意にあふれているところです。

中小企業は福利厚生や額面上の給料は見劣りするかもしれませんが、現場に近い分だけ、働きがいを強く感じる場面は多いでしょうし、変化の激しいこれからの時代においては、適応スピードが速い中小企業の方が、地域での生き残りに有利な場面もたくさんあるのです。その魅力や可能性を伝えるには、社長ご自身の熱意こそが、一番大きな力になるのです。

今の若者は承認欲求が極めて強く、「私たちはあなたを仲間として雇い入れたい。ぜひ当社で一緒に働いてほしい」と言ってほしいと思っています。「取りあえず、いい人材に来てほしい」という雰囲気の企業の誘いに乗りたいはずがありません。

考えてみれば、大切な商談の場合、社長自らがお客様に対応することも当然だと思います。採用だって企業にとっては同じくらい大切なのに、対応は社員任せになり「入社させてやる」モードになってしまうところが問題なのです。

採用活動を「学生に自社を選んでもらうためのプレゼンテーション」と考えることができれば、求人票の内容や面接の仕方、学生へのアプローチなど、社長ご自身がやれることはもっとあるのではないでしょうか。

いうまでもなく、よい採用活動は既存社員の成長を引き出し、社員の育成につながり、それが「あそこはいい企業だよ」というクチコミを呼びます。

採用活動こそ、社長の熱意の見せどころだと思います。

(特定非営利活動法人プラットフォームあおもり理事長 米田大吉)