シャカイジンへの道-42【長期休暇 企業で学ぶ】

つい先日2016年になったと思ったら、あっという間に2月です。多くの大学生にとっては、もうすぐ長い春休みが始まります。

2カ月にも及ぶこの贅沢な休暇を、遠い昔の私自身がどう過ごしたか、記憶は定かではないのですが、最近では、きちんと準備し有意義に使っている学生も増えてきています。

日本経済が成熟期を迎え、日本人の働き方が大きく変容していることから、企業が求める人材像も変化してきていることを、多くの方が実感していると思います。大学は学びの場であって、企業が求める能力を学生につけさせる職業訓練の場ではない―という意見は今でも聞きますが、より実践的な「シャカイジン力」を身につけてから卒業させなくてはいけないことを、大学は強く意識せざるを得なくなってきています。

でも言うまでもなく、この手の能力は机の上で学習すれば身につくわけではありませんし、学校のお勉強ができるかどうかとは比例しません。バイトやボランティア活動で得られるものもありますが、それも限定的だと思います。

そこで注目されてきたのが、春や夏の長期休暇を活用した長期間のインターンシップです。

今までの一般的なインターンシップは、期間が短く、内容は表面的な作業を体験するだけで毎年同じなど、多くの問題点がありました。学生をお客さん扱いする従来型のインターンシップでは、学生が何も学べないだけでなく、企業にとっても大学にとっても負担が大きかったと思うのです。

県外の先進地では、地域課題解決型や就職直結型の長期インターンシップに取り組む学生が、とても多くなっています。自分が育った環境以外の場所を経験したいとか、自分の能力を向上させたいなど、参加する動機は様々ですが、休暇期間中、いつもと同じ環境で同じバイトをするよりは、はるかに成長できそうです。

企業と学生が長めの時間を共有し、地域や企業の課題に共に取り組んだり、共に学び育てあう仕組みは、地域の活性化や若年労働力の確保にとって、ますます重要になってきているのです。

新年度から、「共育型インターンシッププログラム」に青森県全体で取り組もうという「地(知)の拠点事業」が動きだします。地域全体の意識を変えて、この地域で学ぶ学生の「シャカイジン力」を高め、地域企業の人材獲得にも貢献するものに育てていきたいと思います。

(特定非営利活動法人プラットフォームあおもり理事長 米田大吉)