シャカイジンへの道-44【たかが受験、されど・・・】

受験生のみなさん、ラストスパートの時期ですね。

受験はセレクションの場なので、残念ながら希望通りでない結果になる人も出てくると思います。受験前から結果が気になり、集中できない人もいるのかもしれません。

でも、よく考えてみてください。「たかが受験」です。その結果で人生のすべてが決まるわけではありません。受験という仕組みは、あなたの人間性全体を評価することもできません。

結果に関わらず、この期間で手に入れた「全力でもがいた経験」、そして「全力でもがけなかった悔い」や、応援してくれた親や周囲への想いこそが、きっといつか役に立ちます。志望校に合格できなくても自分の夢を叶える人はたくさんいるし、逆に「いい高校いい大学」を出ているのに自己実現できない人を、私はたくさん知っています。

だからこそ、受験まで残された時間を、しっかりもがききって欲しいな、と思います。

かつて、終身雇用という安定した仕組みが機能し、右肩上がりに経済が成長して人口も増え、前年度の実績をベースに事業を展開することに説得力がある時代が、日本にもありました。

このころは、どれだけ知識や情報を集められるかが問われるビジネスモデルの社会だったと言えます。そういう、ある意味平和な社会であれば、偏差値が高い「いい高校いい大学」に合格することは、重要な意味があったのだと思います。

あえてお叱り覚悟で言えば、そういう昔風の職業は、今では公務員の一部ぐらいにしか残っていないのではないか、と思うのです。これからの日本は、なにを知っているかより、どうやれば実現できるか考えるとか、変化や想定外にどう対応できるかとかが高く評価されるようになっていきます。

知識や情報を集めるだけなら「ググる」だけで十分で、情報を処理するだけならパソコンの方が優秀です。仮に「いい高校いい大学」の受験をクリアしても、そこが人生のゴールでないことは明白です。

受験生のみなさん、多くの大人は偉そうな顔をしていますが、たくさんの挑戦と失敗を積み重ねることでシャカイジンっぽくなってきました。次々やってくる岐路を、すべて納得できる形でクリアしてきた大人なんて、この世にはいないと思います。

挑戦して、思った通りの結果でなくても、その過程できちんともがき、次に活かしてやる、と考えられるようになることが、シャカイジンには必要なんです。

別れもあるけれど、新しい仲間との出会いがある春が、もうすぐそこまで来ていますよ。

 

 

(特定非営利活動法人プラットフォームあおもり理事長 米田大吉)