シャカイジンへの道-50【無ければ創ろう】 最終回

これからシャカイジンになっていく若い皆さん。今、日本は社会が変わっていく大きな転換点にいます。

人口が継続的に減少し続けていく環境は、今までの歴史上、一度もありませんでした。なのに、それが世界トップクラスのスピードで進行中です。その影響は、皆さんが働く環境を変えてみても、明らかだと思います。

「明日は、今日よりいい社会になる」と無条件で思えた時代には、大手企業や公務員は間違いなく安定していたし、一つの企業で長く働くことは普通のことであったし、自分の働き方の選択肢が分かりやすかった気がします。

でも今は、何が自分の幸せなのか、分からないまま生きている大人が、とても多いのではないでしょうか。

これからシャカイジンになる皆さんが、社会の中核になる2030年ころまでには、過去の成功体験が足かせになる企業の例がたくさん生まれるでしょう。社会全体が急激なスピードで変化しているので、仕組みや考え方を変えられない企業や組織、業界は淘汰されていきます。

だからといって、未来は暗いと言うつもりはありません。

みなさんは、沈みゆく船からいつでも逃げ出せるような力を身につけておけばいいのです。前例があまり通用しない時代だからこそ、過去の経験や実績を「前向きに否定できるような意識」を持ちましょう。

大学の卒業や就職が人生のゴールではありません。いい大学を卒業しただけでは実際のビジネスシーンで通用しないのが当たり前だし、学歴に関係なく、社会を変えるレベルの仕事をしている人もたくさんいます。

大人の一人として申し訳ないけれど、環境や政治の批判はするくせに、自分からは行動しない大人も決して少なくありません。

若い皆さんには、新しい環境やチャンスを自分で創りだし、そのチャンスを使って自分自身を成長させてほしいと思っています。

シャカイジンになるということは、今の社会に対して皆さん自身が感じている不満や不信や疑問や不都合みたいなものを、自分の力で変える権利を手に入れることでもあります。

文句を言えば、誰かが何とかしてくれるなんてことを、期待するのはやめて「無いもの」こそ、創っていきましょう。自分自身と、皆さんの次の世代のシャカイジンのために。



(特定非営利活動法人プラットフォームあおもり理事長 米田大吉)